新聞・テレビ・ネットなどを見る。
デクラン・ヒルの「黒いワールドカップ」を読んだ。
面白かった。
「あなたの見ている多くの試合に台本が存在する」と内容がカブっているところも多い。
319頁より、
2006年の冬から春にかけて、私はチンと連絡を取り合った。彼がワールドカップの八百長について話をするとき、ある国がよく登場した。ガーナだ。
チンによれば、2004年のアテネの五輪で彼の一味がガーナ代表の数名に接近することができ、最後の試合だった日本戦を捨てさせた。私はガーナ代表がどれほどいいチームなのか知らなかった。
日本がガーナに勝てると思うか? 冗談だろ、ガーナはいいチームだ。ある選手がいて、私は彼に1万5000ドル(約140万円)支払った(前払いで)。私から賄賂を受け取る奴かどうかはすぐに分かる。彼らが私に会ってもいいというなら、それは賄賂を受け取るという意味だ。あの試合は八百長するのに総額で55万ドル(約5200万円)かかった。
当時のネット上の記事を見ると、日本は実際勝っていて、ガーナはいつもと違う動きをしていたらしい。
日本、ガーナに意地の1勝。彼らはアテネで何を掴んだか[2002World.com archives]
http://2002world.fc2web.com/news/200408/040822_news510.html
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引分け以上でグループリーグ突破が決まるガーナが、それほど攻撃的に仕掛けてこなかったことも日本に幸いした。ガーナのスタイルはトップのA・ギャンに長いボールを当てて、それを両サイドの選手と、やや低い位置に構えるアッピアがフォローして前へ運ぶというもの。それぞれの選手のポジションは固定されておらず、頻繁にポジションチェンジを繰り返して自由奔放に攻めてくる。しかし、この日の試合に限っては、それほどスピードも迫力もない。「引分けでOK」。そんな気持ちが選手たちの中にあったのかもしれない。
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時間の経過とともにズルズルと下がる最終ライン。ゴールをこじ開けられそうな気配が漂う。しかし、日本は集中力だけは失わない。さらに、ガーナが中央からの突破にこだわり続けたことも幸いした。そして90分が経過。日本は最終戦で、ようやく勝ち点3を手に入れた。
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次の2つのサイトも参考になる。
サッカー八百長の魔の手、日本代表試合にも伸びていた!?[ITmediaビジネス]
https://www.itmedia.co.jp/makoto/articles/1302/14/news008.html
W杯を"食い物"にする八百長フィクサー[現代ビジネス]
https://gendai.media/articles/-/1004
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題名:「黒いワールドカップ」
著者:デクラン・ヒル
翻訳:山田敏弘
出版:講談社
平成22年6月10日第1刷