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17復号

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アメリカの「見本購読型 Book Club」

 ブック・クラブあるいはBook Clubで検索して出てくるのは、「読書会」型のブッククラブや、「定期購読」型のブック・クラブである。読書会型のブッククラブでは、大勢の人間が集まって、一冊の本を考察したり、お互いにお薦めの本を紹介し合ったりする。定期購読型のブッククラブには、年会費を支払って入会すると主宰者の推薦する本が定期的に送られてくる形式のクラブや、同じく年会費を払って入会して推薦本の一覧表を届けてもらい、同表記載の本を割引きで購入する形式のクラブなどがある。

 しかし、アメリカには別の種類のブッククラブも存在する。例えば、「見本購読」型のブック・クラブである。

 年会費を払って見本購読型のブック・クラブに入ると、出版前の本が多数送られてくる。会員はそれらの本を読んで書評をクラブの会誌等に送り、出版社はその書評を活かして発行部数を決めたり、宣伝文を考案したりする。この形式のブッククラブは、他の形式のクラブと同じく、第二次大戦後から存在している。

 見本購読型ブッククラブで読まされる出版前の書籍は、挿絵がなかったり、ページが一部逆さまになっていたり、紙の品質が低かったり、ハードカバーの予定なのにペーパーバックだったりする。

 ここ数年アメリカで大量の未完成本をばら撒いている見本購読型ブック・クラブといえば、Amazon Vineがある。

 出版社が見本を配るのは広告・宣伝のためだが、アマゾン・ヴァインのレビューは一切編集されないので、低評価を集めてしまった場合、発売時点から売れなくなり、広告・宣伝に失敗する可能性がある。

 著作者・出版社とは大して面識のない読者が献本を受け、且つその評価が直接ネットで公開されてしまう場合、配布する側は慎重に送る相手を選ばなければならない。にもかかわらず、アマゾンヴァインでは今のところ献本の相手を指名できないようだ。

 献本を通じて、発売直後から安定的に高評価を集めようと考えるのであれば、AmazonVineは使わないほうがいいのかもしれない。

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 日本には、年会費等の不要な献本仲介サイトがいくつかある。アメリカにもあるのだろうか。


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