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17復号

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【感想】忍者学研究

三重大学国際忍者研究センターの「忍者学研究」を読んだ。
面白かった。

忍者を題材にした双六ゲームの話や、「忍者」「ninja」という語がネット上でどういう風に検索されているのかといった話も載っていた。

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118頁119頁、自治システム、戦争生業

 伊賀衆や甲賀衆の内部における厳しい緊張関係が、惣国一揆や郡中惣における高度な自治システムが誕生する前提にあった。傭兵となった彼らが、安心して長期にわたり故郷を離れるためには、あらゆるレベルの紛争を解決する自治体制の確立が不可欠だったからである。

〜(略)〜

 平和を維持するために、村落のリーダー層(土豪層)は、時に戦国大名や国人領主の力を利用しつつ、広域自治を構築していったのである。「大名」対「惣村」あるいは「武士」対「百姓」といった「階級闘争史観」は、現実とはかけ離れていることが少なくないことを、歳を重ねながら学んだ。
 戦争と平和についても、若い頃には対立的にとらえがちだった。戦争をなくして平和な社会を実現することを願ったものだが、よくよく考えれば、これらは一体のものなのだ。戦国時代に誕生した郡中惣や惣国一揆の平和システムは、構成員が他国で戦争を生業とすることで成り立っていたからである。当然、天下統一をめざす天下人たちにとって、したたかに戦働きする甲賀衆や伊賀衆のような存在を見逃すことはなかった。

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編者:山田雄司
著者:三重大学国際忍者研究センター
出版社:中央公論新社
令和4年2月22日初版


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