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タンミンウーの「ビルマ 危機の本質」を読んだ。
勉強になる本だった。
ミャンマーには、歴史・民族・宗教の問題がいろいろあるらしい。
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題名:「ビルマ 危機の本質」
原題:「THE HIDDEN HISTORY OF BURMA」
著者:タンミンウー(Thant Myint-U)
訳者:中里京子
出版:河出書房新社
令和3年10月30日初版発行
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本書188頁、
Ben Rhodes「The World as It Is:A Memoir of the Obama White House」(New York:Random House)2018の167頁からの翻訳によると、
アメリカの「TPP」「オーストラリアへの海軍の配備」「民主化促進等の対ビルマ関係拡大」は、中国に対する挑戦であるらしい。
222頁、日本財団の笹川陽平の動き。
245頁、金融の話。中国への依存からの脱却と世界銀行・アジア開発銀行。
251頁、日本、オーストラリア、ニュージーランドへの覚醒剤(メタンフェタミン)の輸出。
263頁264頁、国連だけが事実を認めない。
二〇一四年一月、国連人権高等弁務官ナヴィ・ビレイは、「ドゥチーヤーダンという小村で、少なくとも四〇人のロヒンギャ・ムスリムの老若男女が警官に殺害された」とする「信頼できる情報」を受け取り、速やかな調査実施を求めた。この集団殺害は、その数日前に起きた警官殺害に対する報復として行われたものであるとされた。しかし、それを受けて行われたビルマ政府の調査では、殺害された者はいなかったことが判明し、西側諸国の人権調査官や外交官も、その話がでっち上げであったことをひそかに認めた。だが国連がそれを認めることはなかった。ビルマのソーシャルメディアとネピドーのビルマ政府内では、ロヒンギャの指導者たちと海外にいる彼らのサポーターたちは〈フェイクニュース〉の創作に熟練しつつあるのではないかという疑念が広がった。
265頁266頁、突然の民族対立。「闇の勢力」が働いていたという考え。
「まさに政治のあの時点で、つまり人々に権力が戻りはじめたあの時点で、なぜあれほど人々が疑心暗鬼になり、そして最初の殺害事件が起きたのかについて、私たちは考える必要があります」
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「私たちは中国のパイプラインに反対する三〇万人の署名を集めているところでした」
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「すでに二〇万人分が集まっていたのです」
272頁、ミャンマーと中国との国境あたりにいる武装勢力への中国の影響力(に関する噂)。
281頁282頁、アウンサンスーチーの独裁。
287頁、NLDの官僚依存。官僚は元軍人。NLD支持者の大臣達は政務の経験無し。
307頁、国際的に非難されるようになったアウンサンスーチーに救いの手を差し出したのは中国だった。
315頁316頁、中国・インド・日本の攻勢。